液状サメ軟骨エキスって何?

カナダ・ケベック州のマッギル大学が2002年に報告している臨床試験では、標準治療では回復が見込めない腎細胞がんの患者さん22人を、高用量(日量240潔)で液状サメ軟骨エキスを経口投与するグループと低用量(日量60潔)のグループに分け、その結果を比較しています。すると、生存期間が低用量グループの7 ・1カ月に対し、高用量グループが16・3カ月とはっきり有意差のある数字を示したのです。しかし、この臨床試験にも研究デザインで大きな難点があります。まず、患者さんのグループ分けを無作為に行っておらず、サメ軟骨を投与しない対照群も設定されていません。さらに、初めは低用量だった患者さんのうち何人かが途中から高用量に変更されるというクロスオーバー試験であるため、この結果はかなり信憑性が低くなってしまいます。

 

2005年4月に米ミネソタ州のメイョー・クリニックなどの研究グループが米医学誌『キャンサー』に発表した報告によると、進行した乳がんと大腸がんの患者さんを対象に臨床試験を実施した結果、延命効果やQOL (生活の質)の向上も見られなかったということがわかりました。この試験は、進行がんを患っている男女83人が対象で、標準的な治療を行い、そのうえで無作為に選んだ約半数の42人にサメ軟骨を、残りの4‐人にプラセボ(偽薬)を与えて結果を比較しました。その結果、2つのグループにおいて生存率に差が見られず、また患者本人によるQ0Lに対しての評価スコアにおいても統計的な有意差は見られませんでした。このデータは比較的小さなランダム化比較試験の結果ですが、サメ軟骨のがんに対する有効性は疑

 

わしいと考えられます。
◎他の病気への効果は?
サメ軟骨に含まれるコンドロイチンは骨粗遂症や関節炎を改善し、コラーゲンは皮膚の乾癬症に効果があり、肌の水分や弾力を保つといわれています。しかし、それらを厳密に裏付けるだけの科学的データはありません。